「Copilot+ PC」「AI PC」——買ったはいいものの、”結局ふつうのWindowsと何が違うの?”と感じている方は多いはず。お恥ずかしい話、私自身も最初はそうでした。
第2回は、このバズワードの中身を誇張なしで正直に整理します。ここを押さえておくと、シリーズ後半で出てくるAI機能の話が、ぐっと分かりやすくなります。
Copilot+ PCとは? ──「Copilot搭載」との違い
まず混同しやすいのが「Copilot搭載」と「Copilot+(プラス)PC」。前者は単にCopilotアプリが使えるだけ。後者はMicrosoftが定めた性能基準を満たした”認定PC”で、専用のAI機能が解放されます。認定の主な条件は次の4つです。
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| NPU性能 | 40 TOPS 以上 |
| メモリ | 16GB 以上 |
| ストレージ | 256GB 以上 |
| OS | Windows 11 24H2 以降 |
OmniBook X Flip 14-fmは、上位構成のCore Ultra 7 258VでNPU最大47 TOPS。基準の40 TOPSを余裕でクリアしています(エントリーのUltra 5 226Vでも認定要件を満たす構成です)。
ポイント量販店で「AI PC」と書かれていても、NPUが40 TOPSに届かない製品はCopilot+ PCではありません。リコールなどの専用機能は使えないので、「Copilot+ PC」ロゴの有無が見分けの決め手になります。
NPUって何? ── CPU・GPUと何が違う
NPU(Neural Processing Unit)は、AI処理専用の頭脳です。ざっくり例えるなら、CPUは”なんでもこなす事務員”、GPUは”映像・並列計算の力持ち”、NPUは”AI処理だけを省電力で黙々とこなす専門職”。AIの仕事をNPUに任せることで、CPU・GPUに負担をかけず、バッテリーも長持ちします。
もう一つ大事なのが「オンデバイス処理」。多くのAI機能がネットにつながずPC内部で完結するため、①通信環境がなくても動く、②データが外に出にくい、という利点があります。TOPS(Tera Operations Per Second)は処理速度の目安で、「数字が大きいほど並列処理に強い」と覚えておけば十分です。
Copilotキーの役割と割り当て変更
キーボード右下、以前は右Ctrlがあった位置に鎮座するのがCopilotキー。押すとCopilotアプリが起動します。「よく誤爆する」「右Ctrlに戻したい」という声も多いキーですが、割り当ては変更できます。
設定 → 個人用設定 → テキスト入力 →「キーボードのCopilotキーをカスタマイズする」 から、「Copilot」「検索」「カスタム(任意のアプリ)」の3択で切り替えられます。
ヒント右Ctrlに”戻す”など、より自由に再マップしたいときはMicrosoft公式の無料ツール「PowerToys」のキーボードマネージャーを使います。設定項目が表示されないときは、Windows Updateで24H2以降に更新してください。
Copilot+ PC専用機能の”今” ── 正直な現状
専用機能は魅力的ですが、対応状況は更新で変わります。2026年9月時点での実態を、正直にお伝えします。
リコール(Recall) ── 画面を記憶して検索
PCの画面を数秒ごとに記録し、”あの画面どこだっけ”を後から検索できる機能。日本語に対応済みです。Intel機ではオプトイン(自分で有効化しない限り記録されない)方式で、保存データはPC内で暗号化され外部送信なし。閲覧にはWindows Hello(顔認証)が必要です。
注意有効化すると、パスワードや銀行サイトの画面まで記録対象になり得ます。設定 → プライバシーとセキュリティ → リコールとスナップショット の「アプリとWebサイトをフィルターする」で、パスワード管理ソフトや金融サイトを必ず除外設定してください。業務データを扱うなら、ここは妥協できないポイントです。
ライブキャプション ── リアルタイム字幕
PCで流れる音声をリアルタイムで字幕化する機能。40以上の言語を英語へ翻訳表示できます(翻訳先は英語が中心で、日本語音声の字幕化には対応)。海外ウェビナーや英語動画を追うときに便利です。
コクリエイター ── ペイントのAI画像生成
Windows標準の「ペイント」に組み込まれたAI画像生成機能。テキスト指示や手書きラフから画像を作れます。ブログの挿絵づくりにも使えますが、この”画づくり”は後の回で実践編としてじっくり掘り下げます。
まとめ
Copilot+ PCの正体は「NPUという専門チップで、AI処理をローカルで速く・省電力にこなすPC」。OmniBookはその基準をしっかり満たした一台です。ただし専用機能は発展途上で、日本語対応や仕様は更新で変わります。焦らず、便利な機能から一つずつ手に入れていきましょう。
次回は、付属ペンとタッチを”仕事と発信の道具”にする使い方に進みます。


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